『英文解釈教室』ノート3 Chapter 1 ③ (S+S)+V ~ ④ To 不定詞、etc … . V
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Chapter 1 ③ (S+S)+V
1.3.1
* ポイント *
頭でっかちな並列に注意
語釈:
検討:
① limitation:
(1) 「制限すること」(能動的意味) (2) 「制限されること」(受動的意味)、のうち (1)。
名詞句を文に置き換えてみると分かりやすい。
訳例: 略
さらに一歩:
○ 抽象名詞の passive meaning:
抽象名詞には能動と受動の二つの意味を持つものがある。
例: respect
use
1.3 例題
* ポイント *
in ~ing の意味を正しく掴む
語釈:
検討:
① involve:
ラテン語由来。in- 内へ volve 回転する →「巻き込む」が基の意味。
「含む」との訳語が充てられることが多いが、誤解を生む場合がある。日本語の「含む」は、大なるものに小なるものを付け加える場合に使うことが多いからだ。例: 「東京、大阪などの大都市(名古屋、札幌を含む)」
include も「~を含む」と訳すとおかしいことがある。全体の一部というだけで、どれが上位かは言っていない(one of them、の意)からである。「…など」と訳すとうまくいく場合が多い。
② happiness and satisfaction in life:
1 and 2 M の場合、M(修飾語句)は1と2の両方に掛かるのが普通。
英語はバランスを重んじる言語だからである。それで意味の通じない時に限り、2のみに掛けるようにするのがよい。ここも「幸福と人生における満足」でなく「人生における幸福と満足」と読む。さらに言えば、happiness、satisfaction は同義語反復。英語はリズムをつけるために同義語反復を多用する。この点からも、1と2は一体と見るのがよい。
③ environment:
似た単語の意味の差
environment 周辺環境・生活環境
surroundings 地理的環境
circumstances 周辺状況・事情
④ 自動詞+前置詞=他動詞化:
本文では depend upon が他動詞化し、目的語 your choice of vocation に繋がっている。
訳例:
職業を選ぶことで、私たちは自分の人生での幸福と満足にかかわる多くのことを決めることになる。営む家庭、そこで暮らす地域社会、維持してゆく生活水準、求める余暇活動、自分たちの子供がそこで成長する生活環境、こうしたものは主として自分の職業選択によって決まってくるのである。
さらに一歩:
① 言葉の言い換え:
英語は同じ単語を続けるのを好まない傾向がある。ここでは occupation を後で vocation と言い換えている。
「職業」にあたる他の言葉を上げると、business, calling, employment, profession, trade など
② 現在形と未来形が混ざっているわけ:
筆者の可能性の感じ方であって、間違っているわけでない。
現在形は確実な未来を示し、未来形では確実度が若干落ちることになる。
Chapter 1 ④ To 不定詞、etc … . V
1.4.1
* ポイント *
イディオムの間に修飾語が入っている
語釈:
検討:
〇 主部を文にしてみると理解しやすい
One will give expression to any strong feeling among a group of people.
訳例: 略
さらに一歩:
〇 何故 give expression to ~ が「~を表現する」のイディオムになるのか:
give は、相手に影響を与えるべく何物かを放出すること。expression は、表現・態度。to は広くは方向、狭くは随伴・一致(~に沿った)。直訳では「(激情)に応じた表現を発する」。
1.4.2
* ポイント *
recognize の語義にこだわる
語釈:
検討:
① to recognize:
不定詞になっているのは、仮定の気持ちが入るため。
② merit の訳語:
正確には上記のごとく (1) の「長所」だが、訳の流れで (2) の「価値」とするのは、許される。「長所」では説得性が弱いだろう。理解と訳は別、の例。
訳例:
自分の価値は自分が考えているほど素晴らしいものではないと認めることは、しばらくの間辛いかも知れない。
さらに一歩: なし
1.4.3
* ポイント *
二つの fine の意味の違いは何か
語釈:
検討:
〇 the fine country:
「田舎」は普通、the country。
「地方;土地」の意味では普通、open country 開けた土地、のように(無冠詞)形容詞+country で使う。
だが、the+形容詞+country の形では (1) (2) (3)、いずれも可能となる。「美しい田舎」「美しい地方」「美しい国」。
訳例:
晴れた春の一日、美しい土地をドライブするのは、この上なく楽しいことである。
さらに一歩:
① driving の時制:
to 不定詞が「現在から未来」のことを言う傾向があるのに対して、動名詞は過去から現在のことを言うことが多い。ここは、drive した経験が現にある、を含意。
② fine が多義のわけ:
ラテン語の finis「終わり」由来。そこから意味が広がっていった。「最後の」<「完成した」<「立派な」「精製された」「洗練された」「繊細な」「晴れた」「健康な」「高潔な」など。
例: fine gold 純金
1.4.4
* ポイント *
when は時間でなく、前後の対比を導いている
語釈:
検討:
① 言葉の省略:
英語では、なくても分かる言葉は省かれることが多い。ここは(when in fact you don't)know が略されている。
② in fact:
前後の流れにより「実に」「実は」「それどころか」「もっと言うと」「否」といった訳語が充てられうる。
訳例: 略
さらに一歩:
〇 when がどちらの意味か迷う場合がある:
The heat didn't ease when the sun went down.
陽が沈んだとき、暑さは和らがなかった。
陽は沈んだのに、暑さは和らがなかった。
感じ方の問題。場面に力点があれば「…なとき」、前後の対比なら「…なのに」。
1.4 例題 (1)
* ポイント *
共通関係のカンマに注目
語釈:
検討:
① 単独の―:
―×××― は挿入のしるしだが、ひとつだけのダッシュは、次のような意味がある。
(1) 列挙総括
(2) 補足説明
女は運転が上手いよ、男よりもね。
(3) 一部欠落
ここは、(2)。
② that depends 省略されたもの:
That depends on the circumstances.
③ 「フランス人の」か「フランス語の」か:
French professor は通例「フランス人教授」。「フランス語教授」なら a professor of French とする。
④ ~self の使い方:
no one can call himself educated
SVOC. 〈人が〉O〈人・物〉を…と呼ぶ。
himself は no one とイコールであるしるし。him にすると no one と別の人を指すことになる。
誰も自分自身を教養があると呼べない→自分は教養人だと自負できない
訳例:
原文でダンテの作品を読むことができるようになるのは、努力のし甲斐があることかも知れないし、そうでないかも知れない――それは場合による。ソルボンヌでフランス人教授に話しかけ、自分の言うことを分かってもらえるようになるのは、極めて重要であるかも知れないし、そうでないかも知れない。それも場合による。だが外国語を習得していなければ自分は教養人と称せない、と言うのは正しくない。
さらに一歩:
① read Dante:
「ダンテを読む」→「ダンテの作品を読む」。具象名詞の抽象化。
② worth the effort の worth の品詞:
worth は本来形容詞だが、目的語をとって前置詞のように働く場合がある。他に like, unlike, near などがそう。ここも前置詞+名詞ととってよいだろう。
③ 共通関係のカンマ:
to address, and to understand, a French professor(フランス人教授に話しかけ、言うことを理解してもらう)では、後のカンマが、to address a French professor, and to understand a French professor と読ませるしるしとなっている。
cf. × to address, and to understand a French professor
a French professor は to understand でブロックされ、前の to address の目的語になれない。
〇 to address and understand a French professor の場合は、
address と understand が並列し、a French professor を共通の目的語としているので可。
④ true を「真実」と訳さぬよう:
形容詞 true は (1) 事実と合致していること (2) 精確であること (3) 心に違わぬこと。
not true を「真実ではない」とすると大げさになることが多い。
cf. 名詞 truth
不可算名詞 truth は「真理」という抽象的なものを表すが、the truth, または truths と可算名詞化されると「真実」「事実」と具体的になる。
1.4.5
* ポイント *
先頭の that は接続詞
語釈:
検討:
① 非制限用法:
, who was … , で、前のカンマは非制限用法(「ベートーベンという人は…であったのだが」)のしるし。後のカンマは who 節終了のしるし。二つ合わせて挿入のしるしと考えてもよい。
② 主部の構成:
Beethoven (S) should cease (V) to hear (O)
cease は他動詞、to hear は to 不定詞の名詞用法
訳例: 略
さらに一歩:
〇 感情の should:
主節内の感情・判断の形容詞に呼応し、that 節内で、驚き・意外・怒りなどの気持ちを表す。訳は「…するなど[した]とは」
本文は It seemed too cruel to be true that Beethoven, who was so passionately fond of music, should have ceased(should ceaseでも意味は同じ)to hear. の変形。
問題とする事象をクローズアップするのであって、事実かどうかは言っていない(流れから、事実と感じられる場合が多いが)。
事実であるのをはっきりさせるには、直説法を用いる。
1.4.6
* ポイント *
主部が3つの that 節の並列
語釈:
検討:
① God:
不可算名詞で語頭が大文字の God は、通例キリスト教の神を示す。God を受ける人称代名詞は He, His, Him.
② that 節の並列:
Ⅰ, Ⅱ, and Ⅲと節が並列。and は列挙終了のしるしで、筆者が言いたいのはこの三つだけを含意する。
訳例: 略
さらに一歩:
〇 our time and talent:
そのまま「我々の時間と才能」とすると、何か落ち着かない。英語は概して一語一語の意味範囲が広いのに対し、日本語では意味が狭まるからだ。ここは our とあることから、「我々に神より与えられた、いま生きているこの時間」「我々に神より与えられ、生まれつき持っている才能」と理解する。それを日本語ではどう言ったらよいか考えるのが翻訳。例えば「我々に与えられている時間も能力も」。
1.4 例題 (2)
* ポイント *
whether ~ (or not) と読む
語釈:
検討:
① whether で始まる文:
Whether で始まる主部を it で置き換えて読んでみる。
It is difficult to determine whether either the material or the intellectual changes ~
either A or B は、AかBかどちらかの選択。これをまるごとで α と示す。
whether には、α or not が隠れている。つまり α であるのかないのかの選択。
αであれば、A もしくは B(がある)
αでない(A もしくは B であるということではない)というのは、二つ考えられる。
(1) A でも B でもない (2) A でも Bでもある
以上より次の四つの可能性が述べられているのが分かる。
これが語法的な分析だが、文の流れからみれば「どちらも、少なくともどちらかは…与えた」感じであり、力点は、「与えたか」どうかよりも「決定するのがむずかしい」のほうだ。
それ以上はどう訳すかの問題になる。
② comparable の比較の対象:
「…と比較に値する」「…に匹敵する」。ここは「the material changes または the intellectual changes に見合った」の意。
③ those の指すもの:
=forces
④ that both の both:
a national character と an individual character
訳例:
過去半世紀の物質的変化または精神的変化のいずれにせよ、その変化に応じてアメリカの国民性を変えたかどうかを決定することはむずかしい。国民性を作り上げる力は、個人の性格を作り上げる力と同じくらい分かりにくいものである。しかし、どちらの性格も早く形成され、比較的わずかしか変化しないことはほとんど確かと言ってよい。
さらに一歩:
① 訳語のニュアンス:
obscure を「目だたぬ」とすると「影が薄い」ように感じられる。ここは「分かりにくい」という意味で使われているのだから、「曖昧な」「不明瞭な」の訳語を充てるのがよい。
certain では「確実」「確か」の訳語のどちらでも当てはまる場合が多いが、ここで「確実」を充てると「確度」ととられてしまう。「間違いない」の意味なので「確か」をとる。
② 「比較的」でない relatively:
比較の対象が見える場合には「比較的」でよいが、そうでない時は「かなり」とした方がよい。










